ArCS Ⅲとは

ArCS Ⅲとは

戦略目標 研究課題 研究基盤 国際連携 組織体制 パンフレット・関連資料

プロジェクトディレクターより

羽角 博康(国立極地研究所)

地球温暖化によって、つまりは人間活動に起因して、北極域の自然環境は地球上で最も激しく変化しています。この自然環境変化の影響は、北極域に暮らす人々の生活環境のみならず、日本を含む遠く離れた地域にも気象災害などの形で及んでいます。そしてこの自然環境変化は、農林水産業、社会インフラ、健康・医療など人や社会の様々な側面に波及し、北極域において地域から国家までのあらゆるレベルで社会を揺るがすとともに、グローバル化する世界全体の問題にもつながっています。北極域の視点から地球温暖化問題をとらえ、激しく変化する自然環境への適応策や、原因にさかのぼった自然環境変化の抑制・緩和策など、社会的課題の解決を目指すことは、北極域のみならず全世界・全人類に共通する関心事です。

その一方で、ロシアによるウクライナ侵攻に代表されるように、自然環境によらない部分でも北極域社会は大きく変化しています。そうした社会変化が、将来的に北極域社会に対して、そしてグローバルに、どのように影響を及ぼすかを知ることもまた、全世界・全人類に共通する課題です。さらには、グローバルな問題である地球温暖化に伴う社会的課題の解決を目指す上では、政治や経済、あるいはその背景にある人の行動原理といった社会科学・人文科学的な要素を、それらと自然環境変化が互いに影響を及ぼしあうという観点のもとで考えていく必要があります。

ArCS IIIでは、北極域の自然環境変化および政治経済や人間行動の変化から生じる社会的課題に対して、自然科学・工学・社会科学・人文科学といった様々な学術分野の横断的あるいは融合的な研究により、解決に必要とされる「知」を創出することを目指しています。

プロジェクト概要

戦略目標

プロジェクトゴールを達成するために以下の 3 つの戦略目標を設定しています。

研究課題

10の研究課題を設定し、自然科学と人文社会科学の視点から、北極域の環境と社会に関する多面的な課題解決に取り組みます。

研究基盤

観測・衛星・データ管理・人材育成・研究成果発信など、7つの研究基盤によってプロジェクトを支えます。

国際連携

北極域研究における国際的ネットワークや共同研究の枠組みを通じて、海外の研究機関や専門家と連携し、知見の共有と協働を推進します。

国際連携について

組織体制

運営会議、外部有識者委員会、国際助言委員会、 事務局を設置してプロジェクトを運営します。

組織体制について

パンフレット・関連資料

プロジェクト紹介パンフレットや、これまでの成果・報告書などの関連資料を掲載しています。研究・教育・広報等にご活用ください。

パンフレット・関連資料について