公開日
「海氷情報室フォーラム2025」開催報告
意見交換の様子
海氷情報室フォーラム2025がに国立極地研究所およびオンラインで開催され、現地とオンライン合わせて27名が参加しました。このフォーラムは、2025年8月末~10月に実施された2025年度海洋地球研究船「みらい」北極航海向けに海氷情報室から提供した海氷予報情報に関し、現場での利用や今後の予報について関係者で情報交換を行い、議論することを目的に行われました。
まず、北極海氷情報室や北極域データアーカイブシステム(ADS)による海氷予報や船舶への情報提供について発表があり、期間(短期~中期)、手法(統計的手法・数値的手法)などさまざまな側面から予測を進めていること、今後はAIを活用した予測モデルの開発を進めていくことなどが紹介されました。「みらい」北極航海で利用された船舶向けのデータ配信システムの紹介に続き、「みらい」乗船研究者および船舶運航者から、航海中にそれらのデータがどのように活用されたか、現場の実際の様子をまじえながら説明がありました。高解像度波浪モデルによる波浪予測や衛星データによる海氷厚推定についても発表があったほか、衛星搭載マイクロ波放射計による海氷密接度データの精度向上について、現状分析や今後の見通しの説明がありました。
参加者による質疑や議論では、研究者/開発者(情報提供者)と乗船者(情報利用者)が互いに必要な内容を確認し合う場面が多くありました。2025年で退役した「みらい」の北極航海は今回が最後となりましたが、後継となる北極域研究船「みらいII」は砕氷機能を備えるため、航海の時期や海域が幅広くなることが見込まれます。「みらいII」、さらには他の船舶が氷海を航行する際に、どのような情報が必要か、そのためにどのような研究/開発が必要か、海氷情報室の今後の取り組みに向けた意見交換の場として、意義深い会合となりました。