活動報告

シーMoai

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シーMoai


「みらい」は研究船としては非常に大きく航続距離も長いので、就航以来様々な港に寄港しています。大会議室や廊下には、現地で寄贈された各港の飾り板や美術品が展示されています。

その中でも目を引くのが、チリのイースター島にある人面を模したと言われるMoai像です。本来は陸にあるものですが、「みらい」のMoaiは海上にいるので「シーMoai」とでも言うのでしょうか?

海洋研究はこれまで、人の力で船舶を操縦し、人の力により観測機器を海中に投入することにより進展してきました。しかし、船舶観測では観測期間も限られ、エンジンの排ガスは環境問題ともなり得ます。船舶観測のみに頼る海洋観測は、持続可能ではないのかもしれません。

近年は、人力に頼らない航行を実現する自律式無人潜水機が注目されています。今航では、単なる自律式潜水ではなく、海氷の下も潜れるよう開発された無人潜水機COMAIの運用試験をしています。

未だ試験段階なので、海洋観測機器を搭載して観測を実施することはできません。しかし、いつの日か、COMAIのような無人潜水機がMoai像などを載せられるくらい進化し、世界各地の港をめぐり観測しながら、日本の港に帰ってくる世界を見てみたいものです。

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