公開日
北極の太陽は眠らない
柴田 啓介(北海道大学大学院 水産科学院 修士1年)
はじめまして、北海道大学水産科学院修士1年の柴田です。
おしょろ丸は6月19日に函館を出港し、広い太平洋を北へ北へと進み、現地時間7月4日17時2分にようやく北緯66度33分以北の「北極圏」に到達しました。高緯度に位置する北極圏では、この時期、一日中太陽が沈まない「白夜」が続いています。今回は、実際に見た白夜の景色をご紹介したいと思います。
これは現地時間の午前0時14分に撮影した写真です。深夜にもかかわらず、太陽は水平線すれすれに浮かんでいます。夕焼けであり、朝焼けの景色。空はじんわりと茜色に染められていました。この太陽は海に沈むことなく、そのまま昇っていくそうです。この写真はその日の最初の観測が始まる直前に撮影しました。朝の澄んだ冷たい空気を吸いこめば、どこか清々しい気分でその後の作業を始めることができました。

これは同じ日の午前中に撮った写真です。太陽は朝よりも高く昇って、眼の前は海と空の青一色です。この日のチュクチ海(太平洋側北極海の一部)は雲も霧もない快晴で、波も穏やか。過ごしやすい一日でした。ただ、天気は良いのですが北極圏の海水はやはり冷たいです。作業で手を海水に浸ける度に手がじんじん痛くなり、北に来たんだなあと実感しています…。
北極の太陽は眠りません。しかし、私はそうはいきません。深夜からの作業も多いので、空いた時間を見つけて睡眠をとり、残りわずかとなった観測も頑張りたいと思います。

北極海にて。左の水平線から昇る太陽と右の水平線に小さく浮かぶ月(両方を一枚の写真に収めるため、斜めに撮影しました)。